Kindleを買った。
かなり重めの専門書2冊と軽めの自己啓発本を5冊と漫画を10冊ほど一気に読んで立ち上がったらふらっとした。
ばくばく文字を食べる感覚が好きだ。
神経細胞の隅々まで浸透していく。
読みにくい専門書がいい。脳の奥がヒリヒリするのがたまらない。ああ美味しいなあ。幸せだなあ。もっと食べたいけどやめとこう。
本を読まなければと思ったことは一度もない。
「やばいやばい。こんなに読んでしまった」罪悪感に駆られて日常に戻る。
でも、3年前、ある出会いをきっかけに、こんな自分も悪くないと思えるようになった。
その人が教えてくれた本は最高に美味しかった。生きている意味が掴める気がした。
そうやってむしゃむしゃ食べて、感じたことを共有する至福の時間が永遠に続けばいいと思っていけれどかなわなかった。
喪失感の正体はこれだったのか。
今更気がついても遅いけれど。
「あなたはここに何しにきたの?」
尊敬する人たちはみな答えを知っている。
やっと少し分かったんだ。
息を吸って吐くように。
文字を読んで文字をつぐむ。
咀嚼することで増すのは知識ではなく、優しさと多様性。
全部終わったら笑顔で手を振りたい。
出会えて本当に良かった。ありがとう。